FACEDUOをきっかけに、就労移行支援事業所、ハローワークと連携し、就労サポートをより充実したものへ/青葉病院

仙台市にある青葉病院デイケアでは、2023年7月よりVR型認知行動支援ツール「FACEDUO」を導入し、主に「仕事編」を活用したプログラムを展開しています。
今回はデイケア利用者に加え、就労移行支援事業所『オルタ八乙女』『リッキークルーズ』のスタッフ含め総勢25名が参加し、FACEDUOを用いた就労支援プログラムを実施しました。
お話を伺った方:青葉病院 デイケア 荒井様、長山様
移行支援事業所やハローワークとのコラボレーションのきっかけ
FACEDUO導入をきっかけに、「就労支援プログラム」を新たに立ち上げた結果、仕事に必要なスキルを利用者へ提供するための多面的な支援イベントを開催しました。
このプログラムでは、FACEDUOセッションに加え、心理士・薬剤師などの院内講師、そして移行支援事業所・ハローワーク・一般企業の職員による外部講師が参加し、それぞれの専門性の活かした指導が行われています。
『オルタ八乙女』、『リッキークルーズ』は、以前から連携のある事業所であり、今回、外部講師の方々が、FACEDUOに関心を持ったことをきっかけに、コラボレーション企画が実現しました。
FACEDUOと移行支援事業所・ハローワークから仕事に役立つ知識とスキルを提供するこの企画は、非常に充実した内容となり、参加者からも大変好評でした。
今後も、さまざまなストーリーを活用した企画を計画していきたいと考えています。
プログラムの様子を見学する就労移行支援事業所の職員たち
医療と福祉の連携で、利用者に継続的な就労支援を
移行支援事業所では、就職後も『定着支援』として最長3年間のサポートが行われていますが、その後の支援が手薄になるケースもあります。その際、利用者本人だけでなく、実は企業側も不安を抱えることがあります。
特に非公開求人をくださる企業とは良好な関係を維持したいという思いがあり、移行支援事業所としては、デイケアスタッフに支援のバトンをつなぎたいと考えております。
医療機関にあるデイケアの強みは、就労後のご本人の体調に対して、より専門的かつ継続的なアプローチが可能な点です。
医療と福祉、それぞれの得意分野を活かしながら連携し、今後も利用者の就労支援に力を入れていきます。
就労移行支援事業所の職員からもアドバイスを組み込むプログラム
デイケアの支援体制へのこだわり
青葉病院デイケアでは、就労中や就労訓練中の方にも、月1回以上のデイケア/ショートケア通所を提案しています。
通所が難しい方には、日頃の電話相談をおこなうことでつながりを保ち、外来同席を継続しています。
デイケアへの参加が難しい場合であっても、「登録状態」として相談体制を維持することで、再発予防につなげています。
デイケアを完全に卒業してしまうと、忙しさのあまり治療を後回しにしてしまう傾向にあるため、少しでも「デイケアとつながりを持っていたい」と思えるような関わりが大切です。
本来デイケアは、社会復帰の通過地点とされていますが、特に就労を目指す利用者にとっては、各ステージで人間関係に悩みストレスを感じることが多く、支援者側も「コミュニケーションは永遠の課題」と感じています。
困難に遭遇した際に、VR-SSTやデイケアスタッフとの面談などの関わりがあることで、利用者が『丁寧な卒業』の価値を実感し、安心して支援を受け入れてくださっているように見受けられます。
SST-VRご体験の様子
ソーシャルスキルトレーニングVRに関するお問い合わせがございましたら、下記ボタンよりご連絡下さい。